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執筆者の写真Yoshiharu Arakawa

ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)

更新日:4月18日

 学生さんは勉強、社会人はデスクワーク、長時間座ることに罪悪感を感じることなど、これまでなかったでしょう。しかしWHOは、座りすぎの生活習慣は喫煙、不健康な食事、アルコールの飲み過ぎと並んで、がん、糖尿病、血管障害などを引き起こす死亡原因になると発表しました。1日10時間以上座っている人は4時間以下の人に比べて病気になるリスクが40%も高くなるようです。よかれと思って机に向かってバリバリ頑張ってきたのに、死につながることがあるなんて驚きですよね。

 2002年にはアメリカで座りすぎが死につながる症候群を意味する「セデンタリー・デス・シンドローム」という言葉がつくられました。日本はある調査結果によると最も長い7時間「座りすぎ大国」とも言われています。座りすぎで病気など発症したくないですから、できれば30分に1回は座わり続けるのをやめて、立って少し歩くようにしましょう。

 日本では「ロコモ」という言葉を近頃よく耳にされると思います。ミルクのほうではありません。運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を表す「ロコモティブシンドローム」のほうです。日本整形外科学会によって新しく提唱された概念です。略称は「ロコモ」、和名は「運動器症候群」といいます。

 ロコモにはいろんなレベルがありますが、若い方も自分には関係ないと思わず、「立ち上がりテスト」を是非試みてください。 

ロコモティブシンドローム 立ち上がりテスト

 まず、床から座面の高さが40センチのイスに座り、膝を軽く曲げ、両手を胸の前で交差して、片方の足だけで立ち上がります。このとき反動や勢いをつけずにゆっくりと行います。

 あんじゅ京都カイロプラクティックに来院される患者にも、まったく体が持ち上げられない方は多くおられました。座面の高さを数センチあげるとできたりすることもありますが、40センチでこだわってください。

 高齢化社会を迎えた今、生活の利便性を享受することで現代人の多くは身体を動かすことを忘れているようです。運動器の健康維持に関心がないまま年を重ねると、将来大変なことになるかもしれません。平均寿命が約80歳代と長寿時代を迎えた今、残念ながら要支援や要介護といった自立度の低下が問題となっているのです。

 「運動器の障害」は、健康上の問題がない「健康寿命」を脅かすの最大の要因と国民生活基礎調査で記されています。現在、ロコモティブシンドロームを予防するための運動習慣が推奨されているのもこのような理由によります。

 あんじゅ京都カイロプラクティックの患者さんには、下半身の筋力の衰えなどによる関節の痛みを主訴とした、まさしくロコモティブシンドロームの初期の徴候と考えられる方が多く来院されています。

 日本整形外科学会から「ロコチェック」が出されていますので皆さんも試してください。

① 片脚立ちで靴下がはけない

② 家のなかでつまずいたり滑ったりする

③ 階段を上るのに手すりが必要である

④ (布団の上げ下ろしなど)家のやや重い仕事が困難である

⑤ 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である

⑥ 15分ぐらい続けて歩くことができない

⑦ 横断歩道を青信号で渡りきれない

 この中の1つでも当てはまる項目があれば、ロコモティブシンドロームの可能性があります。あんじゅ京都カイロプラクティックでは、最も効率よく改善ができるような体操・ストレッチ指導も治療時に説明させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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